vol.113 神秘的な空間で楽しむ鎮守の杜イベント

神秘的な空間で楽しむ鎮守の杜イベント

1.濃密な森の中で音楽に親しむ 下鴨神社 「音の森コンサート」

音の森コンサート
日時:2014年6月21日(土)
料金:入場無料

ユネスコの世界遺産としても知られる京都・下鴨神社(しもがもじんじゃ・正式名称:賀茂御祖神社)。参道の左右に広がる糺の森(ただすのもり)は、紀元前3世紀ごろから変わらぬ原生林で、石器時代からの遺跡が現存する、学術的・歴史的に貴重な森林です。

その広さは、東京ドームの3倍、3万6千坪にもおよびます。「音の森コンサート」の会場は、参道を入って左手、糺の森にすっぽりと覆われるような贅沢なロケーションに鎮座する河合神社。

出演は、京都芸術大学院生、卒業生をはじめ、京阪神を中心に活躍するアーティストたち。弦楽四重奏から日本の伝統楽器を使った現代音楽まで、多岐に亘るジャンルが演奏されています。無料で観られるので、もし近くに住んでいたら毎月通ってしまいそう。

直近の開催は、6月21日(土)。小鳥のさえずりも音楽のアクセントになるコンサートへ、足を運んでみませんか?

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2.境内に響く、エキゾチックな音色 阿佐ヶ谷神明宮「阿佐ヶ谷バリ舞踊祭」

境内の能楽殿で開催。インドネシアの料理や雑貨の物販もお店も出店されます。
阿佐ヶ谷バリ舞踊祭
日時:2014年8月2日(土)・3日(日)、17時開演(16時開場)料金:入場無料 ※雨天決行(荒天中止)

神社でバリ舞踊?なんだか不思議な組み合わせのイベント「阿佐ヶ谷バリ舞踊祭」がおこなわれているのは、東京・杉並区の阿佐ヶ谷神明宮(あさがやしんめいぐう)。

12年前にスタートし、いまではすっかり地元に根付いたイベントになっています。会場の阿佐ヶ谷神明宮は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀り、日本武尊が東征の帰りに休んだ場所に建てられた社がはじまりと伝えられている神社。

イベント当日は、約3000坪の敷地に、本場バリ島の舞踊家・演奏家をはじめ、国内有数の踊り手&演奏者約100人が集結します。

そもそもバリ舞踊とは、インドネシア・バリ島で冠婚葬祭などにおこなわれてきたもの。「ケチャ」や「レゴンダンス」「バロンダンス」などは、バリ島へ行ったことのない人でも耳にしたことがあるかもしれません。

なぜ神社でおこなうことになったのか、主催者に問い合わせてみると「バリ舞踊は寺院で開催されるもの。日本でのバリ舞踊公演の開催場所を探していたときに、バリの寺院に神社と共通するものを感じたので神明宮さんへ相談したところ快諾していただきました」とのこと。

実際、数年前に見に行ったときには神社の境内と、ガムランの音色や極彩色の踊り子たちが不思議に調和していて、こんなステキなイベントがあったのかと感動した覚えがあります。

今年の開催は、8月2日・3日。幻想的な南国の宵を、2日間にわたり楽しめます。

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3.参勤交代で伝わった能楽 蔵小路皇大神社「松山能」

松山能
日時:2014年8月20日
料金:無料

山形県酒田市は、映画『おしん』の舞台にもなった場所。酒田市でおこなわれている「松山能」は、江戸時代初期の寛文年間(1661~1672)に、江戸勤番の松山藩士が武士のたしなみとして能楽を修得したことからはじまりました。

初代藩主だった酒井忠恒(ただつね)が藩の式楽として定め、三代目にあたる酒井忠休(ただよし)の時代にはさらに盛んになり多くの謡本が残されています。

明治維新後には、武家から町方に伝わり演能団体「松諷社(しょうふうしゃ)」によって受け継がれ、昭和55年(1980)県の無形民族文化財にも指定されました。

能楽の開催は年に3回。1月下旬の「まつやま大寒能」、6月の「羽州庄内松山城薪能」、そして毎年8月20日に酒田市内の皇大神社(こうたいじんじゃ)で開催される「奉納能」です。

天照皇大神(あまてらすおおみかみ)を祀る皇大神社は、松山藩創立期の祈願所だった神社。藩にゆかりのあるこの神社では、明治から100年以上にわたり境内の能楽堂で能の奉納がおこなわれてきました。
時間になると、能楽堂の前におかれたイスに三々五々と人が集まってくる、のんびりとした雰囲気は、脈々と地元に息づいてきた能ならでは。
屋内で観る能とは違う魅力が待っています。

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4.《その他の神社》どこ行く?鎮守の杜イベント

身曾岐神社(みそぎじんじゃ)山梨・北杜市

【八ヶ岳薪能8月3日】
八ヶ岳の大自然に包まれる、絶好のロケーション

大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ)神奈川・伊勢原市

【大山火祭薪能10月上旬】
江戸元禄年間に誕生した「大山能」を奉納

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