神社とお祭り

神社とお祭り

「まつり」という語は「たてまつる」の意。神職一人でも、神さまへのご奉仕という行為があれば、立派なお祭りです。

神社のお祭りにはどんなものがあるの?

例大祭(例祭とも)毎年おこなわれ、各神社のメインとなっているお祭り。単に「お祭り」といった時は、この例大祭を指します。
式年祭数年に一度など間隔を開けておこなわれる例大祭。20年に一度おこなわれる伊勢神宮の式年遷宮や、7年に一度おこなわれる諏訪大社の御柱祭が有名です。
歳旦祭年頭に1年の無事を祈るお祭り。
祈年祭春先に豊作を祈るお祭り。
大祓6月と12月の晦日(30日)に行われる「祓い」のためのお祭り。身体にしみついた穢れを落とす目的で行われます。
御衣祭(おんぞさい)6月に神さまの衣替えで行われます。
新嘗祭(にいなめさい)収穫に感謝するためのお祭り。毎年11月に行われます。皇居でも11月23日、古式に則って新嘗祭が行われます。
月次祭(つきなみさい)神さまに神饌(しんせん)を供えるお祭り。月1~2回行われます。
日供祭(にっくさい)神さまに神饌(しんせん)を供えるお祭り。毎日行われます。大きな神社に多い。
遷座祭(せんざさい)社殿の建てかえにともない、御神体を移すときに行われます。不定期。
鎮座祭(ちんざさい)神社ができた時におこなわれるお祭り。不定期

お祭りは3部構成からなる

これらの中で、私たちにもっとも身近なお祭りといえば、例大祭でしょう。例大祭とひと口にいっても色々ですが、まずは全国でいちばん多いと思われる、一般的な中小の神社の大祭から見てみましょう。

中小の神社では、「春祭」や「秋祭」を例大祭としているところが多くあります。春祭は豊作を願うお祭りで、秋祭は実りに感謝するお祭りです。そのため春祭・秋祭を例大祭とする神社は、地方の中小都市や農村部に多く見られます。お祭りは、大抵2日で行われますが、それ以上の日数をかける神社もあります。ただ、日数やお祭りの規模に相違があっても、

宵祭(お迎えの儀式)→本祭(祝祭)→後祭(お送りの儀式)

という3部構成でとりおこなわれる点は変わりません。

お迎え・お送りの儀式も大切ですが、それ以上に重要なのが祝祭です。祝祭はとにかく騒ぎます。酒を呑みすぎてハメを外しても、「祭りだからお構いなし」の一言ですまされます。これは神道では、「人が喜び楽しめば、神も喜び楽しむ」と考えるためです。目的は神さまのパワーアップ。喜び楽しませることで神さまの霊力増強をはかり、より一層のご加護を期待するのです。そして、お祭りを堪能して頂き、十分にパワーアップしたところでお帰りを願うことになります。

お神輿に込められている意味は?

神さまの乗り物

お神輿とは、神さまが神社を出るときに乗る乗り物です。

奈良時代の中ごろ、宮廷貴族の乗り物から生まれました。お神輿のルーツとしては「天平勝宝(てんびょうしょうほう)元年(749年)豊後の宇佐神宮の八幡神が『京にのぼり、奈良東大寺の建立を助ける』というお告げを出した際、八幡神の遷座に紫色の輿が用いられた」というエピソードがよく知られていますが、神さまを輿にお乗せした初期の例といっていいでしょう。以後、お神輿は世間に普及していきます。

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