13年夏から秋の公演情報 神社で観る薪能

薪能の魅力にはまった編集部がお届けする、薪能特集第三弾。開催が多い秋に向け、神社で開催する薪能情報を全国から集めました。
1.新潟総鎮守で観る新潟ゆかりの演目
◆新潟薪能白山神社8月24日(土)

問い合わせ・申し込み:新潟日報読者ふれあいセンター
025-385-7444
料金:指定SS席1万円、S席8000円、
A席5000円、
自由席一般3000円、学生2000円
※雨天の場合は新潟市民芸術文化会館コンサートホール
新潟市中央区に位置する白山神社(しらやまじんじゃ)は、千年以上の歴史が伝わる古社で新潟県随一の初詣スポットとしても親しまれています。
23回目を迎える今回の演目に選ばれたのは、舞囃子に『松風』、狂言に『佐渡狐』、能に『玄象』というラインナップ。舞囃子とは、能のある曲目のクライマックス部分だけを演じるもの。初心者でも親しみやすい導入になっています。狂言には野村萬斎氏が登場。都に年貢を納めに行く佐渡の男と越後の男が、佐渡に狐がいるかどうかを賭けるという、新潟ゆかりの演目もお楽しみに。
白山神社は、縁結びの御神徳でも知られています。主祭神の一柱、菊理媛大神(くくりひめのおおかみ、白山大神=白山比_大神)が「乱れた糸をくくり整えるように融和され仲を取り持ち和す」そうですので、デートで幽玄の世界に浸るのもよさそうです。
2.生田さんの秋祭り
◆生田神社薪能9月20日(金)

問い合わせ・申し込み:生田神社
078-321-3851
料金:拝観券前売り一般2000円、
学生1500円
当日券一般2500円、学生2000円
※学生は要学生証
神戸という地名の元にもなった生田神社(いくたじんじゃ)は、神戸市の中心繁華街である三宮に位置し、地元では「生田さん」と呼ばれ親しまれています。
薪能は、生田神社の秋祭りの一環として開催。能舞台は、すぐ横にライトアップされた楼門も見える抜群のロケーションにしつらえられます。演目は、藤井定期能楽会により狂言『清水』、能『土蜘蛛』が演じられる予定。
『土蜘蛛』は、病気で臥せる源頼光(みなもとのらいこう)のもとに法師に化けた蜘蛛の化け物が現れるという筋。『平家物語』の一節であり歌舞伎でも上演されることがある有名な物語です。
平敦盛が愛でたことから名付けられた「敦盛の萩」を始め、源平ゆかりの史跡が多くある生田神社らしい曲目になっています。
3.聖なる山を背景に楽しむ幽玄の美
◆大山火祭薪能2013大山阿夫利神社 10月8日(火)・9日(水)

問い合わせ:火祭薪能実行委員会
0463-95-2006
料金:入場には解説パンフレットの購入が必要
応募方法:官製往復ハガキ(中学生以上は1人1枚)の往信用に「火祭薪能入場券申込」と明記し、観覧希望日・住所・氏名・電話番号、返信用に受取人の宛先を記入して、大山阿夫利神社気付火祭薪能実行委員会(大山阿夫利神社)まで応募。
※応募開始は9月上旬予定
4.人間国宝が舞う、秋の風物詩
◆明治神宮薪能10月14日(月・祝)

明治神宮薪能
問い合わせ:明治神宮薪能実行委員会
03-6234-3609(平日9:00~17:00)
料金:招待制(はがきで応募500組1000名、応募締め切りは8月31日、詳細は明治神宮薪能リンクから公式サイト参照)
都会の中で神域を守っている明治神宮(めいじじんぐう)の中で開催される薪能。能はいい席で観ようとすると高価なのがつらいところですが、こちらの薪能は無料招待制なのがうれしいところ。総合建設会社の安藤ハザマが奉納協賛しています。
演目は舞囃子に友枝昭世氏の『高砂』、能に塩津哲生氏の『玉井』、替間という特別な演出の狂言に山本東次郎氏の貝尽シ。友枝昭代氏、山本東次郎氏は人間国宝、塩津哲生氏も重要無形文化財総合指定保持者という、豪華なラインナップになっています。
普段は入れない夜の境内での薪能は、都心であることを忘れるほど神聖で厳かな雰囲気があると評判。500組1000名に10倍以上の応募があるという狭き門ですが、貴重な体験になることは間違いなし。ぜひ、応募してみてください。