あまく香る冬の花、ロウバイ

冬に似合う、ちいさな黄色い花

きりっと冷えた冬の空気のなかに、甘い香りを見つけたらロウバイの花が近くに咲いているのかもしれません。
ロウバイは、1月から2月に咲く花木。蜜蝋を使った蝋細工のような半透明のイエローの花を咲かせることから、「蝋梅」と名付けられたといわれています。まだ新芽がでる前の枝の先にちょこんと咲く小さな花は、確かに繊細な細工がほどこされているような可憐さです。
ロウバイは強く香ることでも知られています。英語名は「winter sweet」。
冬に漂う甘い香りをそのままネーミングしたのでしょう。花と香りから、かすかに聞こえる春の足音を楽しんでみてはいかがでしょうか?
冬の香りを探して神社へ

1本の木からでも香りを楽しめるロウバイですが、たくさんの木が集まる場所なら、大気いっぱいに香りが広がりもっと幸せな気持ちになれるはず。
関東地方にお住まいの方におすすめなのが、埼玉県で人気の観光地長瀞にある寳登山神社(ほどさんじんじゃ)の奥宮・宝登山山頂にあるロウバイ園です。宝登山神社で参拝をすませたら、徒歩5分ほどのところにあるロープウェイへ。山頂で下車したら、ロウバイ園はすぐそこ。2000本ものロウバイが植えられており、景色も花も同時に楽しめるビュースポットになっています。
関西なら、京都御苑内にある宗像神社(むなかたじんじゃ)そばでロウバイが楽しめます。宗像神社で楽しめるのは、素心蝋梅という種類。ほかのロウバイより色が薄く、やわらなかレモンイエローの花が特徴です。また、御苑北側の児童公園内には、大きなロウバイの木があるので、こちらもお見逃しなく。
開花時期は、年により2週間から3週間ずれることがあるので、事前に確認するのがおすすめです。