vol.131 祝!北陸新幹線開通 古都・金沢で五社参り

祝!北陸新幹線開通 古都・金沢で五社参り

2015年3月14日に開通した北陸新幹線で、古都・金沢がぐっと身近に。開通を祝して古くから行われてきた「金沢五社参り」を紹介します。

1.滞在時間が4時間プラス!東京から日帰り観光もOK

これまでアクセスしにくかった東京~北陸間。長野新幹線と特急電車を乗り継いでいたのが、北陸新幹線が開業したおかげで、最速の「かがやき」を使用すれば東京~金沢間は2時間28分!日帰りが可能なほど身近になりました。そこで今回は、北陸新幹線の終点であり沿線最大の観光地、金沢での「金沢五社参り」をご紹介します。

「金沢五社」とは、正式な神官が守護していた安江八幡宮(やすえはちまんぐう)、小坂神社(こさかじんじゃ) 、宇多須神社(うたすじんじゃ)、椿原天満宮(つばきはらてんまんぐう)、神明宮(しんめいぐう)の5つの神社のこと。加賀藩主前田家の崇敬が篤く、藩主自らが参拝を奨励したそう。全社めぐれば開運招福所願成就されると伝わっています。

金沢城を囲むように点在しているため、一筆書きのルートでめぐることができます。移動は金沢市内に19のポートがあるレンタサイクル「まちのり」や公共バス、タクシーなどを利用するのがよいでしょう。

駅の東にある卯辰山からの金沢市街の眺め。
五社巡りでは、駅を起点に金沢城下をぐるりと一周します。

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2.「金沢五社巡り」のベストルートをシミュレーション

1日で巡るのにおすすめなのは、下記のルート。

  1. 安江八幡宮
  2. 小坂神社
  3. 宇多須神社
  4. 椿原天満宮
  5. 神明宮
愛らしい姿の「加賀八幡起き上がり」は、安江八幡宮が発祥。

まずは、駅に近い①安江八幡宮へ。

安江八幡宮は天慶2年(939年)に創建、金沢雑貨のモチーフにも使われる縁起物「加賀八幡起き上がり」発祥の地として知られています。御祭神の八幡大神(応神天皇)の深紅の産着姿になぞらえて作られたもので、愛児の健康祈願や「起き上がる」ことから商売繁盛などを願う人が多いとか。

次に向かうのは②小坂神社。城下町の北部、山の上町に位置する古社で、延喜式内加賀十三座の中の一社として記されています。弊社の富士社は玉姫病気祈願所とされ病気平癒の後神徳が伝わっています。

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3.ひがし茶屋街も楽しみつつ城下町の南部へ

山を下りたら、そろそろおなかが減ってくるころ。金沢で一、二を争う観光スポットひがし茶屋街でランチタイムを過ごしてから、すぐそばの③宇多須神社を参拝しましょう。

毘沙門さんの名前で親しまれる宇多須神社は、浅野川の河辺から掘り出した古鏡に卯(う)と辰(たつ)の紋様があり、卯辰神を祀ったのがはじまり。初代藩主前田利家公をお祀りし代々藩主の祈祷所として崇敬されました。境内の奥には五代綱紀の病を平癒したとする「利常公酒湯の井戸」があり、前田家ゆかりの神社でもあります。

次の④椿原天満宮へは距離があるのでタクシーでのアクセスが便利ですが、国の登録有形文化財指定の浅野川大橋がルート上にあるので、徒歩で渡ってからタクシーをつかまえるのがおすすめ。3月下旬から4月上旬には川沿いに咲くサクラを楽しむこともできます。

椿原天満宮は、永仁5年(1297年)に京都の北野天満宮より丹羽屋敷と称された山崎という場所に勧請されました。一向一揆により現在地に遷座され、金沢五社の筆頭に格付けされることになりました。

菅原道真公をお祀りする天満宮には道真公が愛した梅がつきものですが、こちらは名前のとおりツバキの名所。1月から3月まで、境内に鮮やかな花が咲き誇ります。

ひがし茶屋街に隣接する宇多須神社は、前田家ゆかりのスポット。
三連のアーチが特徴の浅野川大橋は、ひがし茶屋街からすぐ。
小高い山の上に鎮座する椿原天満宮。

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4.最後は、にし茶屋街そばの神明宮へ

「お神明さん」の愛称で親しまれているのは⑤神明宮。

加賀藩五代藩主・前田綱紀が氏神として崇敬した社で、東京・芝神明(芝大神宮)などと並ぶ全国七神明、または三神明の一社とされています。

地元の人には、三百年以上続く悪事災難厄除伝統特殊神事「あぶりもち神事」の神社としてもおなじみ。無病息災を願って香ばしく焼かれた餅を食べるおいしいお祭りで、毎年5月と10月におこなわれています。

昔ながらの雰囲気がそのまま残る、にし茶屋街。
写真提供:金沢市

神明宮のそばには、忍者寺として有名な妙立寺や、にし茶屋街があります。また、北陸一の繁華街で必食の海鮮居酒屋が軒を並べる香林坊・片町も犀川大橋を渡ればすぐ。金沢駅にもバス便があるので、起点へ楽に戻ることができますが、東京行きの最終は21時発のかがやき518号。ぜひ古都の夜も楽しんでください。

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5.《その他の神社》どこ行く?金沢の神社

尾山神社(おやまじんじゃ)石川・金沢

ステンドグラスのある洋風建築の神社
明治初期に建てられた擬洋風建築遺構として国の重要文化財に指定。加賀藩祖前田利家公と正室のお松の方を祀る。

尾崎神社(おざきじんじゃ)石川・金沢

北の丸に鎮座する金沢の日光
四代藩主前田光高が曽祖父である徳川家康公をお祀りするために建立。金沢城の江戸、北陸の日光と呼ばれ崇められた。

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