初日の出も見られる おすすめ初詣

2012年のスタートに訪れたい絶景の初日の出スポット。湖、山、海という3つのロケーションから、おすすめの神社をご紹介します。
1.湖上の鳥居に上がる神秘的な初日の出 ~ 白鬚神社

静まりかえった湖面がどこまでも続く、雄大な琵琶湖の景色を楽しめる国道161号線。湖ビュードライブのシンボルになっているのが、滋賀県高島市の白鬚神社(しらひげじんじゃ)の湖中大鳥居です。
白鬚神社は創建2000年と伝わる近江最古の古社で、全国に複数ある白鬚神社の総本宮。
御祭神に祀られているのは、古事記や日本書紀で「鼻の長さ1.1m、背の高さ2.1m、大きな赤い目を持つ」と伝えられる猿田彦神(さるたひこのかみ)です。猿田彦神は、天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が葦原中国(あしはらなかつくに)に降臨したときに、一同を道案内した神さま。白鬚神社は猿田彦神の働きにより「導きの神さま」とされているので、人生に迷っている人や良い方向に導いて欲しい人の初詣にもよさそうです。
湖中の鳥居は、「波打ち際に鳥居が見え隠れしていた」「災害の前触れとして湖中から鳥居が現れた」という社伝が残っていたことから、昭和12年(1937)に復興され、さらに昭和56年(1981)に再建されたもの。
元旦には、鳥居越しの初日の出という素晴らしい景色を、静かな湖面とセットで楽しむことができます。湖上は雲がかかることも多く、輪郭のはっきりとした日の出が見られるのは5日に1度程度だそうですが、空と湖面が淡いグラデーションに包まれる曇り空の日の出も一見の価値あり。神秘的な初日の出で1年をスタートすることができるでしょう。
2.平日本武尊ゆかりの標高1100mの神域 ~ 三峯神社


標高1100mの山の上に位置する、埼玉県秩父市の三峯神社(みつみねじんじゃ)。
神社の起源は、日本神話のヒーロー日本武尊(やまとたけるのみこと)が景行天皇の命令で東へ東へと攻めていった太古の時代。山に登った日本武尊が、その景色の美しさから、日本神話初のカップル伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉册尊(いざなみのみこと)が国を生んだことを思い出してお宮を造り、二柱を祀ったと伝えられています。日本武尊が感嘆した豊かな山河は今も残り、神社の周囲は人工の建造物が見られないほどの山深さ。人里離れているせいか、空が近いせいか、境内には「神域」という言葉がしっくりくる清浄な空気が流れています。
初日の出が顔を見せるのは山頂だけに遅く、7時半ごろ。薄明るい境内に、大木から漏れしたたるように日が降り注ぐのも素晴らしい光景ですが、奥宮が鎮座する妙法ケ岳を拝める遙拝殿からの眺めもおすすめ。境内で唯一下界を見渡す絶景の場所で、新年の福を願ってみてはいかがでしょうか?
3.海に浮かぶ富士山のシルエットをご来光が照らす ~ 二見興玉神社


最後に紹介する三重県伊勢市の二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)は、境内の磯にある大小ふたつの岩・夫婦岩で知られる神社。
夫婦岩は、岩の間から昇る「日の大神」と、沖合700mの海中に鎮む御祭神、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)に縁がある「興玉神石」を遙拝する鳥居としての役割があります。岩の間から日が昇るのは5月から7月頃のため、岩の間からの初日の出は見ることはできませんが、岩の間からは天候次第で伊勢の海の向こうに富士山のシルエットが浮き上がり、初詣に訪れた人たちに人気の風景になっています。
夫婦岩がある二見浦は、もともと伊勢神宮への参拝前に禊ぎをする場所。今は禊ぎの代わりに、興玉神石から採取した海草(あまも)「無垢塩草」でお祓いを受けることができます。古来から清らかさが知られる海の景色を眺め、お祓いを受ければ散り積もったケガレもさっぱり祓えて、まっさらな気持ちで1年を始められそうですね。
4.《その他の神社》どこ行く?初日の出も見られるおすすめ初詣

筑波山山頂で関東一 早い初日の出詣でへ

御岳山山頂の拝殿正面に昇る初日の出

山上の一の門周辺が初日の出のビュースポット

断崖絶壁に建つ 縁結び・子授けの神さま