2012.09 キレイの香り、キンモクセイ

キレイの香り、キンモクセイ

美容への効果は、楊貴妃のお墨付き?

誘うような甘い香りを感じて、くんくんと鼻を頼りにキンモクセイを探してみたことはありませんか?

キンモクセイといえば、花よりも香りのイメージが強いですね。この香り、食欲抑制効果があるという研究結果が大手化粧品メーカーなどにより発表されました。

終日香りを12日間身につけた女性5人の体重は平均で1.4kg減少していたそう。食欲を促進させる脳内物質「オレキシン」を作る遺伝子の活性が低下するようで、ダイエット効果が期待できそうです。

さらに、ビタミンCが豊富なキンモクセイの花は、乾燥させてお茶にすることで肌あれ、シミ、ソバカスの改善の可能性があるので、まさに美容にうってつけの花といえるでしょう。

そういえば、世界三大美女といわれる楊貴妃が好んで飲んだのは、キンモクセイの花を3年間ワインに漬けたお酒・桂花陳酒(けいふぁちんしゅ)でした。さすが楊貴妃。科学が発達する前から、キンモクセイの美容効果を知っていたのかもしれませんね。

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新田義貞手植えのキンモクセイ

美容液をたっぷりと使うように、秋の休日はフレッシュなキンモクセイの香りにたっぷりと浸れる神社におでかけしてみませんか?

全国的に有名なのは樹齢1200年といわれるキンモクセイがある静岡県の三嶋大社(みしまたいしゃ)ですが、関東にもなかなかの銘木があります。

それは、群馬県太田市の冠稲荷神社(かんむりいなりじんじゃ)。

冠稲荷神社のキンモクセイは、新田義貞が植えたものと伝えられています。新田義貞は、鎌倉幕府を倒すために挙兵し、激戦の末に倒幕にひと役買った武将のひとり。冠稲荷神社が建つ太田市に生まれた義貞は、戦勝祈願に神社を訪れ、当時吉祥の木とされたキンモクセイを手植えしたとされています。

現在の推定樹齢は600年、樹高15.5m。一里(4km)四方に香ったともいわれる大樹で、今もたくさんの花から、甘い香りを届けてくれます。

キンモクセイの開花時期は9月下旬から10月上旬のわずか1週間ほど。地面を黄金に染めるキンモクセイの花を集めて、きれいに洗ったあと白ワインに浮かべれば、桂花陳酒気分も楽しめます。

1年で1度のフレッシュな香りに包まれるチャンスをお見逃しなく。

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