夏こそ行きたい、神倉神社と仲氷店のかき氷

神代の時代から信仰が伝わる 高さ100mの断崖絶壁へ

気温が高い上に湿気が多い、過ごしにくいことこのうえないニッポンの暑~い夏。神社巡りもしばらくお休み、と思っている人も多そうですね。
そんな日々に、あえておすすめしたいのが、石段数588段の神倉山の山頂にある神倉神社(かみくらじんじゃ)です。
和歌山県・新宮市にある神社で、がんばって登れば山頂からは市街地を見渡す絶景と、盤座信仰の地と伝わる御神体の巨石に会うことができます。
最終目的地は、人気のかき氷屋さん仲氷店。体を動かしていい汗をかいたあとに食べれば、ひときわおいしく楽しめるもの。そう確信して、実体験してきました。
神話の地から降りたら、仲氷店のかき氷で一服。

神倉神社は、熊野三山のひとつとして知られる熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)の境内社。車で10分ほどのところに位置しています。
市街地から突出する100mの岩山で、山頂の神社へ続く石段は源頼朝が寄進したものと伝えられています。
境内に入り左手がすぐ左手に石段が続いていますが、これが恐怖を覚えるほどの急勾配。10分ほどで登れますが、高所恐怖症の人は足がすくみそう。
息をきらしながらたどり着いた頂上には、巨石がごろごろ。これが神倉神社の御神体で、ゴトビキ岩と呼ばれています。ゴトビキとは、新宮地方の方言でヒキガエルのこと。言われてみると巨大なカエルが、市街地を睥睨しているようにも見えてきます。
神武天皇が東征の際に登った天磐盾(あめのいわたて)の山、熊野で信仰される熊野権現が最初に現れた場所、など宗教的に重要な逸話が伝わる場所でもあります。
神話の地から降りたら、仲氷店のかき氷で一服。

いい景色と、神話の世界に触れて暑さをしばし忘れたら、下山して仲氷店へ。
こちらは、熊野速玉大社と神倉神社の中間あたりに位置しています。古座川の原水を濾過して72時間攪拌して作る純氷という氷が売りのよう。シロップはスタンダードな味わいでしたが、ふわっふわの食感にびっくり。
細かく削る氷はあっという間に溶けてしまいますが、ほどよい口溶けでプチハイクをしてきた体をすっかり冷やしてくれました。