地鎮祭の豆知識
土地を使用する許可を求める地鎮祭
土地に建物を建てるときには、地鎮祭を行うのが日本のしきたりです。これは神道で「土地には土地の神さまがいる」と考えるからで、地鎮祭をおこなうことで、土地の神さまから土地の使用許可を頂くのです。
地鎮祭の準備
- 祭場作り
建設予定地の一角に「斎竹(いみたけ)」という葉のついた竹を4本立てて注連縄を張り、四角形の小さな区画を作る。 - 神籬(ひもろぎ)作り
区画の真中に榊を立て、紙垂(しで)をつける。これを神籬と呼び、神さまの宿る依り代とします。 - 神饌(しんせん)お供え
米、魚、野菜、果物、塩、酒などの神饌(神さまにささげる食事)を神籬の前に供えます。
神職による儀式
- 修祓(しゅばつ)
神職による清めの儀式。祭場と参列者を祓い清める。 - 降神
神々を神籬に招く。招かれるのは国土の守護神とされる大地主神(おおとこぬしのかみ)、その土地の守護神である産土神(うぶすながみ)など。 - 献饌(けんせん)
神々への食事の献上。 - 祝詞奏上(のりとそうじょう)
神職が工事関係者に替わり、祈願の言葉を述べる。 - 散供(さんく)
土地の神さまへのお供えもの献上。 - 苅初(かりぞめ)、穿初(うがちぞめ)
土地への鍬(くわ)入れ。工事の開始を神さまに報告する。 - 鎮物(しずめもの)
工事の安全祈願。
このあと神職と参列者による玉串拝礼があり、撤饌(てっせん)(食事の取り上げ)、昇神(しょうしん)(神々の帰還)の儀式へと続き、最後は直会(なおらい)で終わります。
直会は神々に供えた食事を頂くことですが、現代ではお神酒での乾杯程度ですませることが多いようです。