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2023.02
神社で楽しむ
満開のしだれ梅

早春の清らかな空に映える梅の花のシャワー


早春の花といえば梅。桜に比べて素朴な印象がありますが、しだれ梅は桜に負けずとも劣らない華やかさ。
開花時季には白とピンクの花が滝のように流れ、うっとりするほど美しい光景が生まれます。中国原産の梅が日本に入ってきたのは3世紀の終わり頃と伝えられていますが、しだれ梅が誕生したのは江戸時代だといわれています。
品種改良や梅林造成が各地で広まる中で、“仕立て”技術によりしだれ梅がもてはやされるようになったのです。


結城神社でしだれ梅


しだれ梅の名所は各地にありますが、なかでもおすすめは三重県の津市にある結城神社(ゆうきじんじゃ)。鎌倉時代末期に後醍醐天皇がおこなった「建武の新政」の樹立に貢献した結城宗広公を祀っている神社です。
境内の神苑では、しだれ梅約300本のほか10種類80本の梅の木が植えられ梅の名所として知られています。何より、しだれ梅を美しく見せるために必要な仕立てが素晴らしいのがおすすめの理由。見上げずとも見られるほどの低木に仕立てられ目線の高さに花々が見えるのが、より一層華やかに見える理由でしょう。
京都の城南宮(じょうなんぐう)など、ほかのしだれ梅の名所に比べて混雑もほどほどなので、ゆっくりと華やかなお花見を楽しむこともできます。
開花は2月上旬から。ここ数年は2月11日から梅まつりが開催されるているので、開花時季にあわせておでかけし、一足早い春を感じてみてはいかがでしょうか?



境内の眺梅亭では梅を愛でながら抹茶や梅菓子を楽しめます。
写真提供:三重フォトギャラリー