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特集 vol.301
初詣は卯年にちなんで
全国のうさぎ神社へ
2023年は卯年。キュートなうさぎたちに会える神社へ初詣にでかけませんか?全国のうさぎにゆかりの神社をご紹介します。

【山形・南陽市/熊野大社】
願いを叶えるうさぎに会える東北のお伊勢さん


本殿裏にある三羽のうさぎの隠し彫りをすべて見つけると「願いが叶う」「幸せになれる」という言い伝えがあるのが、山形県南陽市の熊野大社(くまのたいしゃ)。「東北のお伊勢さん」として親しまれ、日本三熊野のひとつとされています。
大同元年(806年)に再建されたと伝えられ、荘厳な茅葺屋根の拝殿は県内最古で古式ゆかしい趣は初詣にぴったり。県の文化財にも指定されています。


屋根の中央部を凸型に、両端部を凹型にする唐破風、屋根の流れ面に凸型を起こす千鳥破風を茅葺きにするのは山形独自の建築様式だそう。

本殿裏の三羽のうさぎは、隠し彫りといわれるだけあって見つけるのはなかなか難しいのですが、三羽すべてを人から教えてもらうとご利益がなくなるともいわれているので、ぜひ自力で探してみましょう。
三羽のうさぎにちなんだ「結(ゆわい)うさぎ」の縁起物も授与されています。おみくじ付きなので、2023年の運勢を占うのにおすすめです。


素朴な素焼きのうさぎの置物がキュート!

【埼玉・さいたま市浦和区/調神社】
ツキを呼びこむ!関東のうさぎ神社


JR浦和駅から徒歩で10分とアクセス抜群なのが調神社(つきじんじゃ)。その読み方から「ツキを呼ぶ」ともいわれ、金運・勝運のご神徳が有名。浦和レッズの選手や監督たちが新シーズン開幕前に必勝祈願に訪れることでも知られています。
御祭神は天照大御神(あまてらすおおみかみ)、豊宇気姫命(とようけびめのみこと)、素盞嗚尊(すさのおのみこと)の三柱。


表参道に鳥居がないという珍しいつくり。伊勢神宮への貢物を納める御倉だったことから運搬の妨げになる鳥居を取り払ったと伝わっています。

広々とした境内は、狛犬ならぬ狛うさぎや、手水舎の吐水口にうさぎの石像が見られるなど、うさぎ尽くし。
調神社の“つき”が月待信仰という十五夜などで月を拝む信仰に通じるとして、神使がうさぎになったのが由来だそう。まさに卯年の参拝にうってつけの神社です。
卯年の初詣は混雑し、大晦日や元旦には駅方面へ参拝の列が続きます。行列覚悟で暖かくしておでかけください。


手水舎ではうさぎの口から出る水で手を清めることができます。

【滋賀・大津市/三尾神社】
何羽見つけられる?うさぎが御神紋の神社


京阪電鉄石山坂本線 三井寺駅から徒歩 10分ほどの場所にある三尾神社(みおじんじゃ)も、うさぎ尽くしの神社として知られています。
いたるところにあしらわれた御神紋のほかに、屋根の上にもうさぎの姿があったり、拝殿の破風にうさぎの姿が見られたりと、隠れうさぎ探しができるのがなんとも楽しい神社です。


まん丸なうさぎがかわいらしい御神紋。

なぜうさぎ尽くしなのか、その理由は御祭神の伊弉諾尊(いざなぎのみこと)に由来します。その昔、この地に三つの腰帯を身に着けた伊弉諾尊が降臨したことで三尾神社という名前になったそう。あるとき、その帯が赤尾神・白尾神・黒尾神になり、赤尾神が卯の年、卯の月、卯の日、卯の刻、卯の方から現れたことで、うさぎが御神紋となり、神使にもなりました。このことから卯年生まれの人の守護神ともいわれているそうです。


拝殿前には「めおと卯」の石像が。

【京都・京都市左京区/岡崎神社】
縁結びや子授けの御神徳が女性に人気


狛犬ならぬ狛うさぎに、招きうさぎ、うさぎの授与品と、かわいらしいうさぎの姿がSNSでも話題になっているのが京都の岡崎神社(おかざきじんじゃ)。
御祭神は速素盞鳴尊(すさのをのみこと)、奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、そして二柱の御子神である三女五男八柱御子神(やはしらのみこがみ)。速素盞鳴尊と奇稲田姫命が三女五男もの御子神をもうけ、子宝に恵まれたことから、子授け、安産の御神徳が、また速素盞鳴尊がヤマタノオロチから奇稲田姫命を救ったことから縁結びの御神徳が知られています。
境内は、かわいいうさぎの姿と、ご利益を求める若い女性たちでいつも賑わっています。


うさぎがズラッと並ぶ様子がキュートすぎ!思わず写真を撮りたくなります。

かつて岡崎神社の周辺は野うさぎがたくさん見られたこと、またうさぎが多産であることから、うさぎが神使となりました。人気の授与品はうさぎみくじやうさぎ御守。また、手水舎にある子授けうさぎは水を掛けてお腹を擦り祈願すると、子宝に恵まれ安産になると信仰を集めています。


境内には愛らしいうさぎの象がいっぱい。

【鳥取・鳥取市/白兎神社】
御祭神は白兎神!「因幡の白兎」ゆかりの神社へ


これまで紹介した神社は、神使がうさぎだったり、うさぎの彫刻があったりしましたが、鳥取県の白兎神社は御祭神そのものが白兎という大変めずらしい神社です。
白兎神社(はくとじんじゃ)が鎮座するのは古事記の中でも有名な物語「因幡の白兎」の舞台。鳥取砂丘から国道9号を西に20分ほど車を走らせると見えてくる「神話の里 白うさぎ」の看板が目印。看板のすぐ左手にあるのが白兎神社の鳥居です。


巨大なしめ縄がかかる白兎神社の拝殿。

御神徳は、皮をむかれて苦しむ白兎をオオクニヌシが助けた神話にちなみ病気平癒や動物医療。そして白兎がオオクニヌシとヤカミヒメの縁を取り持ったことから縁結びを願う女性たちも多く訪れています。
授与品は朱印帳から御守までうさぎモチーフがいっぱい。なかでも人気は、結び石。鳥居の上に投げてうまく乗れば良いことがあると伝わっていますが、うさぎの石像のそばに奉納するのも定番となっています。
参拝後は、国道9号を渡り白兎海岸へ降りてみましょう。白砂が美しい海岸では、白兎神が流れ着いたとされる淤岐之島も一望にすることができます。


神社の目の前に広がる白兎海岸。国道沿いには道の駅もあり、ランチや買い物も楽しめます。