奈良県桜井市にある談山神社(たんざんじんじゃ)は、関西随一ともいわれる紅葉スポット。紅葉まつりや、ライトアップ(2011年は11月19日〜27日)も開催され、たくさんの人が訪れます。御祭神は、大化の改新でお馴染みの藤原鎌足公。中大兄皇子と大化の改新の談合がおこなわれた多武峰(とうのみね)の山中に広大な境内を有しています。秋は、境内に植えられた約3000本のカエデが色づく談山神社がもっとも華やぐ季節のひとつ。室町時代に建てられた木造で世界唯一の十三重塔(重要文化財)を包むように紅葉するようすは、談山神社の紅葉シーンのシンボルとなっています。神社から片道10分ほどの山の中腹には大化の改新の「御相談所」があります。豪族中心の政治から天皇中心の政治へ。歴史が大きく変わった場所で、紅葉と歴史ロマン楽しんでみましょう。
「戦国時代が無性に好き」「お城を見ると血が熱くなる」なんて人におすすめの紅葉スポットが、山形県米沢市の上杉神社(うえすぎじんじゃ)。米沢城の本丸跡に建ち、御祭神は戦国時代の名将・上杉謙信公。社殿の多くは残念ながら大正8年の米沢大火で焼失しましたが、翌9年から建て替えられた唐門や檜造りの本殿、拝殿などは日本建築の美を感じられます。米沢城跡は現在、松が岬公園という公園になっています。桜の名所としても有名なだけあり、紅葉の多くは桜。池に枝垂れるように枝を伸ばす桜の紅葉は、モミジとはまた違う趣があります。公園のそばには米沢市上杉博物館もあるので紅葉見物の帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
極彩色漆塗りの社殿群は、まばゆいほどの壮麗さ。西の日光とも言われる佐賀県鹿島市の祐徳稲荷神社(ゆうとくいなりじんじゃ)は、日本三大稲荷のひとつに数えられています。御本社の御祭神は、稲荷大神とも称される倉稲魂大神(ウガノミタマノオオカミ)、天の岩戸の前で舞を舞われたと伝えられる大宮売大神(オオミヤノメノオオカミ)、天孫降臨の先導をされた猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)の三柱で、衣食住の守護神として信仰を集めてきました。年に300万人もの人が参拝に訪れる佐賀の名社の紅葉は、社殿や神池とのコラボレーションが見どころ。おすすめは、午前中なら楼門の前。朱塗りの御本殿と神池、空、そして紅葉の鮮やかな景色が広がります。縁結びの社として密かに人気になっている岩崎社の前は大きな銀杏と御本殿、日本庭園のなかに入れば朱色の太鼓橋とモミジなど、広々とした境内のいたるところで一枚の絵のような景色に出会えるでしょう。